WNAS3の電波認証など海外の認証手続きが完了し、出荷が始まっています。
手続きが想定よりも長くなり、2ヶ月以上出荷開始が遅れ、海外でクラウドファンディングで申し込まれた方にお礼とお詫びを申し上げます。
WNAS3は当初の予定よりも多くの機能追加を行い、完成度を高める徹底した設計と構造の改修、そして音質向上のためのアップグレードを行い、製造原価だけでも500ドル以上アップになりましたが、クラウドファンディングお申し込みの方には追加料金無しでアップグレード製品をお届けしています。
海外販売価格:5800ドル
現在は約3週間でお届け
WNAS3、アップグレード内容
初期仕様からアップグレードしたポイントを何度か紹介しましたが、これまで公開されてないアップグレード要素を紹介します。
当初の仕様から、非常に優れた機能と音質的要素を盛り込みましたが、多くの関心と応援をうけ、WaversaSystemsは投資を繰り返し、更に次元の高い機器として完成しました。
通常は気に掛けないような要素でも、ひたすらに音質向上のために小さな部分まで考え抜いて改善を続け完成しました。
1.フロントパネル
当初は曲げ加工で生産する予定でしたが、精度を更に高めるために専用の金型を作り、抜き出し式を採用しました。既に加工されたケース100台分の廃棄は大きな損失でしたが、製品の完成度とクオリティのために思い切ってアップグレードしました。
2.フロントとリア
フロントとリア面はドットラインと呼ばれる仕上げにしました。高い品質で加工できる工場を探し、高精度に製作しました。これも度重なる厳しいパイロット製作と検査プロセスを経て完成度を高めることができました。
3. LVDS伝送と銅板シールド
LVDS伝送方式と、底板にLVDS伝送ラインの銅板シールドを搭載し、LCDパネルを使うにもかかわらず、低ノイズに抑えるカスタム設計を行いました。
▲銅版シールドによって更にノイズを遮蔽します。
4.LCD制御をオーディオクロック同期
LCDの8段階の明るさ調節に必要なバックライト制御を独自に実装し、オーディオクロックと同期するようにしました。オーディオクロックと同期しないシステムクロックの場合にノイズが発生する可能性を防ぐ機構です。ディスプレイパネルの動作クロックをオーディオクロックとマッチングさせる試みは、斬新な発想ですが、意外にも大きい効果を得ました。これはデジタルノイズを特定のオーディオ周波数に限定して取り除き、DAC出力のLPFのように消滅させます。
5.ストレージ専用リニア電源
ストレージのために独立したリニア電源部を設計しました。これはHDD/SSD/ODD用に別のAC電源が追加されるような構成で、メインシステムとストレージはSATAケーブルのみで接続され、アナログ段のノイズ遮断に注力した設計です。
▲ストレージのための独立したリニア電源部
6.便利なステータス表示
ネットワークの設定は非常に面倒なので、[Status]メニューを追加し、DISK、NETWORK、SIGNALなど現在状態を表示して確認できるようにしました。
▲STATUSメニューでネットワークやディスクの状態を確認できます。
7.直接ファイル再生
操作を便利で簡単に行うため、ネットワーク再生を使わない方のために、ファイル再生を追加しました。ファイル再生は、ネットワークプロトコルを経由しない点で音質的に有利です。
▲ファイル再生機能は独自のプレーヤーで、リモート操作で簡単に音楽再生できます。
8.ストリーミングサービス
WNAS3はストリーミングサービスの再生も可能です。現在は海外のストリーミングサービスのいくつかに対応してます。
※日本対応のストリーミングサービスは未定です。
現在はWNAS3ユーザーのフィードバックを受け、継続的にアップグレードが進行中で、更にいくつかの機能が追加される予定です。長い時間待ってくださった方々に、もう一度感謝を申し上げます。