WStreamer vs WStreamer 2.0 比較ガイド

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あなたのオーディオ環境に最適なWStreamerは


はじめに:ネットワークストリーマーの重要性

オーディオシーンでネットワークストリーマーは欠かせない存在になってます。
音楽の聴き方は、CDやアナログから、ハイレゾ配信やストリーミングサービスへと大きく変化しました。
パソコンやスマートフォンから直接再生する方法もありますが、真剣に音質を求めるオーディオファンにとって、専用設計のストリーマーを経由することは「音の入り口」を最適化する重要なステップです。

Waversa SystemsのWStreamerシリーズは、時代の要請に応えるべく開発されました。
単なるデジタルトランスポートではなく、独自のFPGAベースのWAP処理やノイズリダクション技術を駆使し、従来のストリーマーでは到達できない領域の音質を目指しています。

そして現在、 「WStreamer」「WStreamer 2.0」 の2種類があります。両方とも現行製品として併売されており、それぞれに個性と魅力があります。
本記事では、それぞれの特徴や違いを紹介し、システムにふさわしい1台を見つけるための情報を公開します。


共通する強み:Waversaならではの音質設計

まずは両モデルに共通する基本的な強みを整理します。

WStreamer / WStreamer 2.0 の最大の特徴は、「LANから入力し、USBまたは同軸で高品位に出力する」という役割です。

シンプルに聞こえるかもしれませんが、この過程でどれだけノイズを抑え、ジッターを排除し、信号の純度を高めるかが、最終的な音質を決定づけます。

両モデルともに、Waversa独自の WAP(Waversa Audio Processor) によるデジタル処理を搭載。さらにDLNAやRoon Readyなどの主要プロトコルに対応しており、利便性と音質を両立させています。
また、低ノイズの電源設計や高精度クロックの採用で、一般的なPCオーディオ環境に比べて明確な解像度の向上が体感できます。

つまり、どちらを選んでも「ただのネットワークブリッジ」以上の音楽体験が得られるのです。違いはむしろ、どこに重点を置くか、導入のしやすさか、最新機能によるさらなる高音質追求か、という点にあります。


WStreamer:シンプルで堅実な第一歩

WStreamer

オリジナルモデルである WStreamer は、その安定性と導入のしやすさで国内外の多くのユーザーに好評を得ています。

LAN入力を受け、USBや同軸デジタルで出力するというシンプルな構造ながら、専用ハードウェアによる低ノイズ処理により、PC再生では得られない静けさと透明感を実現します。

価格的にも比較的導入しやすく、「まずはネットワークオーディオを始めたい」「既存のDACを活かしたい」という方に最適です。

サイズもコンパクトで、設置場所を選ばない点も魅力。
複雑な設定をせずとも即戦力として機能するため、オーディオ入門者からベテランまで幅広いユーザーにフィットします。

また、発売から時間が経過している分、情報も豊富、というよりトラブル知らずで、「安心して導入できる一台」としての価値は今も健在です。

進化した 2.0 が登場した今でも、コストパフォーマンスの高さと信頼性という点では揺るぎない選択肢といえるでしょう。


WStreamer 2.0:進化した第2世代

WStreamer2.0

一方の WStreamer 2.0 は、従来モデルの強みを継承しつつ、さらに最新の技術を盛り込んだ“第2世代”のストリーマーです。最大のポイントは、Waversaの中核技術である WAP処理の強化
新しいFPGA設計によって、デジタル信号処理の精度が向上し、より自然で滑らかな音質を獲得しています。

さらに、2.0では WAP/Xモード が搭載され、デジタルフィルタリングの表現力が拡張。聴感上の立体感や奥行きが明確に増し、音楽のニュアンスがより豊かに描き出されます。
また、2.0は WIDR に対応し、より広帯域・高解像度のデータ伝送でSPDIFを超える高音質再生が可能になりました。内部には WStreamerを超える内蔵ノイズアイソレーターを新たに搭載し、外部機器からの干渉をさらに低減。加えて5V DC出力端子を備え、小型周辺機器への安定給電も実現しています。

外観面ではサイズがさらにコンパクトになり、端子配置も合理化。設置性・操作性の両方が進化しており、まさに「最新世代の完成形」といえる一台です。


選び方:あなたに合うのはどちら?

では、実際にどちらを選ぶべきでしょうか。ここでは目的やシステム環境ごとに、簡単な指針を提示します。

WStreamer
  • コストを抑えつつネットワークオーディオを導入したい → WStreamer
  • シンプルで安定した環境を重視 → WStreamer
  • 最新の機能・最高の音質を追求したい → WStreamer 2.0
  • 将来的にDACやシステムをアップグレード予定 → WStreamer 2.0
  • 既にWStreamerを使っていて、もう一歩踏み込みたい → WStreamer 2.0
D様WCORE、WStreamer、WPhono1

つまり、初めての導入やセカンドシステムにはWStreamer、本格的なアップグレードやリファレンス用途にはWStreamer 2.0、という使い分けが現実的です。

どちらを選んでも後悔はなく、むしろライフスタイルやシステムに合わせて柔軟に選べるのがシリーズの強みといえるでしょう。


両モデルが共存する理由

WaversaがWStreamerとWStreamer 2.0を併売しているのは、「新旧のどちらが優れている」という単純な比較ではなく、ユーザーの多様なニーズに応えるためです。コストや設置環境を重視する人、音質の限界に挑戦したい人、そのどちらにも対応できるラインナップを揃えることで、Waversaの世界に幅広い層を迎え入れることができます。

オーディオの楽しみ方は千差万別です。大切なのは「あなたの耳とシステムに合った選択」をすること。そのための最良のパートナーとして、WStreamerとWStreamer 2.0は存在しています。

もし迷われたら、まずはご自身の環境や目的を整理し、本記事のガイドラインを参考にしてください。
そして、Waversaのサウンドを体感していただければと思います。

きっと、その進化の理由と魅力を、耳で実感できるはずです。