DoPとNative DSD

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Waversa Systems代表のコラムを翻訳


一般的に、ネイティブ(Native)という言葉は実際という意味で、それ以外は真実ではないという意味で使われます。

これはマーケティングや宣伝広告でも多く使われますが、DSDではどちらも音質が良い悪いとは関係ないので心配ありません。

DoPとは

DoP(DSD over PCM)は、PCM信号にDSDデータを乗せて送る方式で、各PCMサンプルごとに特有のマーカーが付け足されます。このマーカーは0xFA,0x05が繰り返されます。

PCMが伝送される経路は主にSPDIFとUSBがあり、この経路で伝送する場合にトラブルがないように8ビットのマーカーと16ビットのDSD情報を合わせて送り、SPDIFは最大24ビットなので伝送できます。

USBでは32ビットずつ伝送されますが、SPDIFとの互換性のために、8ビットはマーカー、16ビットのDSD情報、そして残りの8ビットは使われません。

この方法で、DSD64を送るためにはPCM176.4kHz形式を利用することになります。そしてDSD128ではPCM352.8kHz形式を利用します。

Native DSDは何が違うのか

Native DSDはUSBの伝送方式で、PCM形式ではなく、別途USBチャンネルを追加して送る方式です。
よってPCMと混同されないので、32ビット全てがDSD伝送に使われます。
そのため、DSD64を送るのにPCM88.2kHz形式で可能になり、DSD128は176.4kHz、DSD256は352.8kHzで可能です。
Native DSD対応のPCM352.8kHz対応システムは、DSD256が可能ということです。

DoPでは、8ビットのマーカーを見てDSDかどうかを区別しますが、8ビットのマーカーが継続して出続けなければDSD処理は行われません。
一般的なPCM音源でも、このマーカーのような数字が入っている場合もあるので、しっかり区別する必要があります。それでマーカーは一回入れただけではDSD処理が行われません。

Waversa Systemsでは、このマーカーが16回連続してDSDと認識するようにしており、この回数は製造メーカーによって32回などと異なっています。