アナログとデジタルのオーディオ
アナログサウンドは明るくぬくもりのある音、デジタルサウンドは冷たく抜けの悪い音という意見があります。
デジタル機器のジッターやノイズの影響で倍音が埋もれて再生されずにいるためとも考えられています。
これを改善するために、原音処理アルゴリズムのWAPとは別に、新たに開発された倍音処理アルゴリズムがWAP/Xです。
WAP/Xとエイジング
稼働時間が数百時間や数年使用したオーディオ機器をWAP/Xアップデートした後にはエイジングが必要だという感想が多く出ています。
WAP/XのアップグレードはFPGAのプログラム部の変更なので、他のパーツを換えたりという事ではありません。
よって、エイジングが必要なわけがないと説明してきましたが、多くの方からの意見なので考え直してみました。
アンプやスピーカーが、WAP/Xによって、これまで出なかった音が出るようになって、エイジングが進んだ可能性が考えられます。
倍音処理アルゴリズム[WAP/X]
ハイエンドオーディオの信号処理は、相当に複雑な過程を経て、膨大なデータ量なためリアルタイムで実装するのはソフトウェア処理に限界があります。
Waversa Systemsでは、これらの全てのオーディオ処理のためのFPGAを使用し、ハードウェアで実装します。
ハードウェアでの実装は処理が非常に速く、遅延無くオーディオ処理が行えます。
このように設計されたFPGAは、生産数が増える場合は専用のICで量産を行う方法もあります。
しかしハイエンドオーディオでは生産数が多くないため、多くの場合でFPGAを選ぶ事になります。
そして実際に設計された結果は、どのような物なのか、どの程度のスケールなのか、回路を説明します。
WAP/Xを例に、以下の図はWDAC3シリーズに搭載されるWAP/Xブロックです。WAPや他のブロックは含まず、WAP/Xのみのブロックです。
四角いブロックの1つ1つは、半導体で言うゲートではなく、複数のゲートが集まったロジックブロックです。
様々なブロックの中の中央には、緑色のブロックが4つ見えます。これがそれぞれの処理のサブモジュールです。
この部分を拡大したのが下図です。
計4つの緑色のブロックが見え、1つを更に内部を見ると、下図のように非常に複雑な回路が登場します。
この回路の中央には、更に2つの緑色のモジュールがあります。それぞれ左チャンネルと右チャンネルです。
更に拡大していきます。
更に左チャンネル部分を拡大します。
この中の回路の1つを更に拡大すると、下図の回路が見えてきます。
全体の回路を1つの図に現すならば、いかに大きくなるかが分かります。
これらの複雑なロジックを経て、素晴らしいサウンドが得られ、それがWAP/Xです。