Waversa Systemsのエンジニアが2015/08/06に書いた技術情報の翻訳掲載です。
WaversaSystemsのWLANケーブルとルーター間の互換性について説明します。
イーサネットは、初期の決まりは10M〜100M程度を想定して開発されたが、ネットワーク技術が発展し、ギガビットが登場してます。
RJ45イーサネット端子を見ると、合計8本の線が接続されているが、10Mと100Mでは四本のみを使用して、2つずつペアになって(TX 2ピン、RX 2ピン)送受信を行います。
以後、ギガビットでは残りの4ピンも通信に使うことになり、TX 4ピン(2ペア)、RX 4ピン(2ペア)を割り当てて、8ピンの全てを使用します。
国によって事情が異なるが、1つのUTPケーブル(シールドされてない一般的なLANケーブル)は、8つあるピンのうち4ピンをイーサネットで使い、残りの4ピンは使わないか国によって電話に割り当てたりします。
このようにピン構成が異なっても通信が可能なのは、ケーブルが接続され、機器間で交渉(ネゴシエーション)するからです。このネゴシエーションによって相手の仕様を把握し、可能な最大の能力に合わせてスピードを選択します。
例えば、4ピンだけ配線されているLANケーブルを使えば100Mbpsで自動的に選択され、8ピンケーブルを使ってギガビット対応機器を接続すればギガビット通信になります。
しかし最近は事情が異なる場合があります。仕様や規格の変化ではなく、製品の変化と言えます。
ブロードコムのチップセットでは、4ピンのケーブルでイーサネットを使う場合、自動的にギガビットでネゴシエーションを行い、再起動する場合があります。
ネゴシエーションを開始すると、接続が切れて再び接続しようとするが、その際に多くのモードをネゴシエーションで試みるので、時間がかかる場合が多いです。
イーサネットの仕様は、最初の接続時に相互ネゴシエーションによって速度が決定されるようになっているが、一方的にギガビットでなければネゴシエーションを行うチップセットが出てきてます。
オーディオ再生で使うLANケーブルは、特殊な超大容量の音源を使わない限り100Mbpsで十分です。
オーディオ用途に開発したWaversaSystemsのLANケーブルは、速度が100Mbpsの時のノイズ特性に有利に作用します。
WLANケーブルも4ピン接続なので100Mbpsで使用します。しかし、上記のような特定のハブとの互換性という問題が発生する場合があります。
この場合の対策は、ハブやルーターでWLANケーブルを接続するポートを100M bpsに設定して使ってください。
※Full DuflexかHalf Duflexはどちらでも問題ありませんので、環境や音質によって好みで選択して下さい。