データ転送とエラー

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日常的に使われるようになったインターネットは、イーサネット、Wi-Fiなどでデータを送受信します。

インターネットという言葉は、Internet Protocol:IP(インターネットプロトコル)が元の言葉です。

インターネットは、イーサネットを使うのか、Wi-Fiなのか、電話回線か、シリアルポートなのか、物理的な通信方式は関係なく、インターネットプロトコルを使うかどうかで決まります。

そしてIPプロトコルは、送受信の基本単位情報です。
IPプロトコル以外にも多くのプロトコルデータがありますが、今回のテーマとは別の内容なので説明は省きます。

IP:インターネットプロトコル

IPという言葉にはプロトコルを含んでいますが、便宜上IPプロトコルとしておきます。
IPプロトコルは、TCP/IP、UDP/IPの2種類があります。

TCP/IPとは

TCP(Transmission Control Protocol)は直訳するとデータの転送を制御する方式です。

つまり、データを相手が正確に受信できたかを確認し、できてなかったら再度送信する制御を行うプロトコルです。
更には、一定時間に正確にデータが転送できない場合はプロトコルは終了になります。
よって、実際の転送でエラーが発生しても、TCP/IPでデータのエラーが発生する確率は(ほぼ)ゼロです。

例えば、イーサネットケーブルが長すぎて状況が悪く、データエラーが多く発生しても、TCP/IPプロトコルは正確にデータ送信されるまで再送信します。ユーザーの立場では通信速度が遅くなるだけでデータ自体は間違いは起こりません
Wi-Fiも電波強度が低いとエラーが多く発生し、再送信を繰り返すので遅く感じますが通信データは正確です。

私たちが使っているインターネットサービスのほとんどはTCP/IPを使っています。
ストリーミングオーディオもTCP/IPを使っているため、接続が切れる事はあってもエラーは発生しません。

UDP/IPとは

UDP(User Datagram Protocol)は、データを送信と受信が正確かを確認しません。

更に、インターネット上でデータグラムが通るパスが異なる場合は、受信側でデータの順番も変えられる方式です。
この用途が必要なサービスのために作られた方式だろうと考えられます。しかし、以前はUDPで設計されたVOD(映像配信)サービスもありましたが、現在はほとんど使われておらず、ローカルネットで機器の自動認識で使われる事がある程度です。

インターネットの速度が向上し、コンピューターのパフォーマンスも高速化してきたことで、大規模なビデオストリーミングでもUDPを使わず、特定用途のみで使われていると考えられます。

私たちが使っているオーディオに関しては、TCP/IPが基本的に使われていて、通信状のエラーは発生しないという事です。

それではUSBについて説明します。

USB方式

USB(Universal Serial Bus)は名前の通りユニバーサルで、多目的なシリアル転送方式です。
USB方式はイーサネットとは異なり、基本的にデータエラーが許されていません。

イーサネットは100メートルまでの距離を確保する必要があるので、厳密なデータエラー管理ではなく、エラーが発生してもTCP/IPを利用して再送信を行い、精度を維持する事が効率的だと考えられます。

しかしUSBは接続距離が短いデスク上の広さに限られた方式なので、エラー発生を考えた複雑な構造ではなく、エラーを許可しない事による上位ソフトウェアのシンプルさを追求した方式だと言えます。

送信されたデータにエラーが発生した場合には接続が切れてしまいます。USBデバイスをパソコンから抜いた時と同じ動作になります。
このような現象をほとんどの人は見た事が無いと思います。
ただし、突然認識できなくなった場合、通信エラーが起きたと考えられます。

LANのネットワークオーディオとUSBのPCオーディオ

今回の説明で、再度比較してみると、イーサネットとUSBの違いが分かります。
イーサネットとUSBの2種類の方法で、音楽を聴く時に送信しようとする音源が変化する事は無いという事です。

イーサネットの場合は、ケーブルなど接続の状態が悪いと再送信する。
USBでは、それさえもできない。

デジタルケーブルで音が変わる理由

デジタルケーブルで音質が変わるのは、高速デジタル通信の物理層で急激に変化する信号が発生させるインパルスノイズが機器に流入し、このノイズが更に機器のアナログ回路に影響する物と考えられます。

これらのインパルスノイズの効果的な除去が、オーディオのデジタル接続で重要なキーポイントになるのは当然の事で、Waversa Systemsのアイソレーターは、インパルスノイズを抑える確実な方法です。