マルチアンプとバイアンプとバイワイヤ

バイワイヤリング、バイアンピング、マルチアンピングなど用語は非常に様々です。

バイワイヤリングとシングルワイヤーとの違い

バイワイヤリングは、アンプの出力は1つで、スピーカーのHigh/Low入力に2本のワイヤーを別々に配線します。

マルチアンピングの説明なのでバイワイヤリングの説明とは疑問に思うかも知れませんが、バイワイヤリングは大きな意味があります。
実際に試したことがある方はお分かりでしょうが、High/Low間の干渉を減らす効果があります。

アンプ出力から直接High/Lowの両方に送る接続で、Highの逆起電力がLowに影響するのと、Lowの逆起電力がHighに影響するのを防ぐことです。

バイアンプとは

更に、バイアンピングは追加のアンプを使用し、アンプの出力をHigh/Low別々に駆動させ、相互干渉の余地を完全に無くすので、バイワイヤリングよりも効果が確実です。
ただし、同じアンプが2台必要という大きなハードルがあります。

このため、WAMP2.7のように同じ2台のアンプとして動作できる4つの出力を持つアンプがあります。

マルチアンピングは通常2台以上のアンプとクロスオーバーを兼ね備えている時に言います。
つまり、各出力にクロスオーバー設定が可能な構成だということです。

内部にチャンネル分周器があり、それぞれの出力を望む周波数帯域のみ出力できるよう設定できるようになります。

これによってスピーカーの内部ネットワークを校正したり内部のパッシブネットワークを経由せず完全なデジタルネットワークを構成できます。

Waversa Systems試聴室のセッティングは、パッシブネットワークはそのままにして、802D2のネットワークを補正するように調整しています。

Waversa Systems試聴室 2024年

現在は低域パーツのWSlim-PROにREL 812/Sを追加し、50Hz以下を補強しています。

従来のマルチアンプ

ちなみに、従来は3wayマルチアンプを行うには、以下の様な構成が必要でした。

アナログチャンネルの場合

アナログソース → プリアンプ → チャンネルデバイダー → アンプ 3台 → スピーカー

デジタルチャンネルの場合

デジタルソース → チャンネルデバイダー → DAC 3台 → アンプ 3台 → スピーカー