HiFi Clubの連載コラムを翻訳掲載

  1. 【第1回】W COREの紹介:パソコンのノイズがオーディオシステムの音質に与える相関関係の考察
  2. 【第2回】オシロスコープを使ってパソコンとW COREのノイズの測定
  3. 【第3回】ネットワークプロトコルとROON、そしてW CORE
  4. 【第4回】W COREの詳細分析
  5. 【今回】W COREの音質向上の効果と分析

今回は、最も重要なW COREの音質分析です。W COREの製品構成や特徴を詳細に紹介します。

データとファクト(Fact)で評価

いよいよW COREの音質部分です。音質部分の評価は非常に慎重かつ正確でなければなりません。美辞麗句を並べた形容詞で感性的な感じの表現ではなく、データとファクト(Fact)を用いて説明します。

W COREの冷静な音質分析のために、多くの音楽を聴いて比較評価をし、結果を文章にするまでに多くの時間と労力をかけました。誇張したり偽り無く、ありのままの客観的に評価しなければならないためです。従って、多くの試聴者の方々と一緒に聴いて評価をしており、試聴会を行った際の参加者の方々と共に冷静な比較を行いました。

結論から言えば、W COREとRoonの組み合わせは「現存する最高レベルのデジタルソース機器」との共通した評価に至りました。

デジタルフォーマットごとの音質的比較優位

CDと比較をすると、情報量、解像力、空間感、サウンドステージで優れます。ネットワークプレーヤーと比較をすると、音の繊細さ、倍音と残響の長さで差を出ます。それではここで、各媒体ごとの音質の長所と短所を挙げてみましょう。(LPはアナログなので、今回は入れてません)

メディア

長所

短所

備考

CD

自然な音楽性

解像力、空気感、空間表現

サウンドステージ

マイクロダイナミクス

 

SACD

解像力、緻密さ

柔らかさ、逞しさ

躍動感、エネルギー感

音のエッジ

加工、研ぎ澄ました音色

 

ネットワークプレーヤー

解像力、緻密さ、音のエッジ

音楽のニュアンス、粗い音色

音楽性

USB-DACを含む

Roon

繊細、自然、空気感

薄く狭い音色

密度

マクロダイナミクス

 

W CORE(Roon)

解像力、緻密さ、繊細さ

自然、ニュアンス

マクロ、マイクロダイナミクス

音楽性

-

 

現在まで、これらのフォーマットを比較した際、W COREには特に短所が見つけられません。ハードウェア(W CORE)とソフトウェア(Roon)で高周波ノイズとジッターを除去するので、短所があり得ません。CDとの比較では、ネットワークプレーヤーよりも更に違いが大きく、音質的優位性が広がります。

W CORE、もう1つの音質的利点

ハイレゾ音源での真価

W COREのもう1つの大きな長所は、ハイレゾ音源で真価を発揮するということです。ハイレゾではない音源は、ノイズがある程度あっても、自分の解像度に満たない場合は変化がわずかだが、ハイレゾ音源では高周波ノイズの影響をより一層多く受けるようになります。

一般的なネットワークプレーヤーでハイレゾ音源を再生すると、スペックでは4K映像なのにDVD並な画質の映像ように、CDフォーマットよりも格段に良いとは感じられません。W COREではハイレゾの音源が、格段の差で良く鳴ります。

AAD、ADDアルバムの再発見

CD時代に入って、レコーディングは少しでも更に大きな音を出すために、大音量で録音しました。(「ラウドネス・ウォー」参照)そのため、ダイナミックレンジが減少し、クラシック音楽に必要な大きなダイナミックレンジが出ないようになりました。

しかし、1980年代、AAD、ADDのアルバムの場合、アナログ録音をデジタルでリマスタリングし、CDで聞くとマイクロダイナミクス表現の限界でボケて曲がつまらなく聞こえてしまうのが、W COREではマイクロダイナミクス情報でも全て引き出すように、限りなく音楽的で自然なサウンドを作ってくれるためです。

AADやADDは、CDのレコーディング情報を示すSPARS Codeで、録音とミキシング/編集をアナログにしたのかデジタルにしたのかを表示する3つの記号です。

  • AADAnalog Recording、Analog Mixing、Digital Mastering
  • ADDAnalog Recording、Digital Mixing、Digital Mastering
  • DDDDigital Recording、Digital Mixing、Digital Mastering
音量を減らす

W COREで音楽を聴くと、どんどんボリュームを下げたくなります。 これまでデジタルソースの問題は、小さな音ではダイナミクスや情報が適切に出せないという欠点があります。そのため、しきりにボリュームを上げることになります。 しかしW COREは、小さい音でも全ての音と帯域が出てくるので、音楽を聞くためにボリュームを上げる必要がなくなりました。まるでLPのように快適に音楽を鑑賞できるのです。

LOUDNESS WAR

それでは、最近でも議論されているLOUDNESS WARです。CDが登場し、レコーディング、マスタリングの時に、特定の帯域を強調してゲインを限界まで高める「Loudness War」が問題となっています。Loudness Warという言葉を初めて聞く方は、Webで「ラウドネス問題」を検索してみてください。参考までに図を1つ載せます。

ラウドネス問題の比較。 出典:ESC WIKI

このグラフは、同じ曲の1977年のアナログ録音と、2013年のデジタルマスタリングを比較したものです。2013年にマスタリングされたアルバムの波形が遥かに大きく、限界を超えてクリッピングが発生しています。録音を大きくすることで、同じボリュームでも大きな音を出して、まるで良い音のように聞こえるという事です。

1970年代のLP時代から始まった録音ゲイン競争は、CDの登場で更に激しくなり、劣悪な情報量のMP3に至って頂点に達しているのが現実です。

このようなマスタリングになれば、当然ダイナミックレンジが減少します。このグラフだけを見ても2013年マスタリング音源のダイナミックレンジは、相当に減ってしまってます。しかし、一見(一聴)では、2013年マスタリングアルバムが豪放でクリアーに聞こえるため、音質が良いとは言えない付属品のイヤフォンや低コストのオーディオ製品では、2013年式のマスタリングが良く聞こえるからです。

誤ったレコーディング、マスタリング

クラシックのレコーディングでも、これほど深刻ではないが、明らかにCD音質の限界を克服するため、若干の調整をしていた事も事実です。CD音色と情報量の限界を克服するために、やむを得ない選択とも言えます。そのため、CD時代に猛威を振るったハルモニアムンディやArchive、OPUS111のようなレーベルのCDは音量を増して音色を過度に濃く録音して発売していました。

かつて、ドイツ・グラモフォンやフィリップスなどと比較してみると、CD時代、新生クラシック音楽レーベルの傾向が明らかになります。1990年代に、2000年代のドイツ・グラモフォンのCDは遠く色あせた無彩色機の音色にインスタント食品のように軽薄で、Archiveレーベルで聴くガーディナーの「マタイ受難曲」やバッハの「カンタータ」などは流麗で華やかな濃い音色を誇っていました。

個人の好みが強いオーディオという趣味

ある人は暖かい音色を、ある人は冷たい解像力を、ある人は太く豪放なサウンドを、ある人は細く繊細な音を好みます。様々な個人の好みが存在するのがオーディオという趣味です。

ハイエンドオーディオには二つの傾向の製品があります。好みに合わせた製品、そして最大限中立的に純粋な原音の実現を追求した製品です。"もちろん、「我々の製品は好みに合わせた製品だ」と広告する会社は時折見かけますが、極めて稀な事です。

しかし、本当に良いオーディオは、好みと関係なく良く聞こえます。W COREはそのような個人的な好みと関係なく、現存するデジタルソース機器の中で、最も基本要素が充実し、原音を具現するソース機器となります。

 

ノイズとの戦争、オーディオ

音質面で、ノイズとオーディオサウンドの相関関係を考えてみましょう。

アナログ:LP

オーディオはノイズとの戦いです。アナログ(LP)はアルバムにある小さな振動信号をカートリッジで読み、極めて微細なアナログ信号を生成します。その信号をフォノEQが増幅して、プリアンプ、パワーアンプを経て、スピーカーで音が出ます。そのため、ノイズ、ハム、ハウリングなど敏感に影響を受けます。そこにLP版のスクラッチによるノイズが最大の弱点の一つです。

LPプレーヤーの構造上、限界と言えます。LPの構造上、正確な円運動もできず、VTA、アジマスはもちろん、最もセッティングしにくいオーバーハングのためにアナログプレイヤーは100%完璧なセッティングはできません。ただ、100%に最も近づけるセッティングが可能です。

しかし、そのように心血を注いでセッティングしても、LPの外側と内側の直径の違いで、針のアプローチ角度が変わる構造的な問題もあります。リニア・トラッキング・アームを使っても、根本的な解決策ではありません。アナログが直線を作れない理由です。しかし、それにもかかわらず、音質は今まで登場してきた全てのデジタルフォーマットを並べたとしても、最も原音に近く自然な音を鳴らすのはLPです。

デジタル:CD

CDは、現実として、ハイエンドオーディオ用に作られたものではありません。アルバム市場でLPという大きく弱い材質の記憶メディアを補間するために出てきた選択肢です。CDは1970年代に8Bitのアップルコンピュータが登場した時代に作られたフォーマットです。

その当時の技術的な限界のため、CDは全てのエラーを中間値で補正する方法で音を処理します。そのため、まるでブラー処理したかのように音が出て、柔らかく感じているのです。同じ44.1kHzのCD音源がネットワークプレーヤーで解像度がより良い理由でもあります。

そしてCDには、劣悪な情報量と「ジッター」ノイズという伏兵が登場します。1と0に記録すれば全て出来ると思ったが、音楽は1と0の間に時間が存在しなければならないという事です。それも非常に高精度な時間が必要です。ジッターは音を硬くし、多くの音楽情報を無くしてしまう主犯であることが明らかになりました。

高音質デジタル:コンピュータストリーミング

電子産業は発展を続け、超高速コンピューターを利用したストリーミング時代に到来します。TIDALなど高音質のオンライン音源ストリーミングも始まり、MP3で破壊された大衆向けのオーディオは、デジタル技術を利用して再び高音質に挑戦しています。16Bit/44.1kHzのCD情報量の限界を克服し、24Bit/96kHz、32Bit/384kHzという高スペックのハイレゾオーディオフォーマットも登場しています。

しかし、ここでも伏兵が登場します。まさに、高周波ノイズです。コンピューターには数多くのノイズ源(SMPS、CPU、GPU、クロック、FAN)が存在する高周波発振器だと言う説明をしたとおりです。このノイズがオーディオシステムに越えて音質を悪化させます。このようなノイズ環境では、24Bit、32Bitの高音質フォーマットも意味が無かったのです。

オーディオは振動とノイズに非常に敏感です。 振動も最終的にオーディオでノイズとして作用するためです。そのノイズは、現存する測定機でも測定されません。電源コード、シールドトランスなどの電源機器を製造するハイエンド企業が測定値を提示できない理由です。しかし、測定器で検出されない極めて微細なノイズでも、オーディオの音質は天と地ほどに変化します。

ハイエンドオーディオが一般のコンシューマーオーディオとの最大の違いは、ノイズに対する対策を立てていることです。フォノアンプ、プリアンプの電源部を分離したり、遮蔽トランスなどを使って電源ノイズを抑えたりします。電源コード、ケーブルによって音質が変わり、機器の底に置かれる台の材質によって音質が変わるのは、オーディオファイルの誰もが知っている常識です。

そんな基準で見ると、コンピューターはオーディオシステムには絶対に接続できない機器です。コンピューターのノイズは、ネットワークケーブルと電源コードを伝い、オーディオ機器に甚大な悪影響を与えます。ハイエンドオーディオはとても微細なノイズでも音質が変わります。それに比べると、コンピューターのノイズは震度9の地震ではないでしょうか。

そしてもう一つの越えなければならない山があります。まさに、コンピューターとネットワークのデータ処理方式です。マルチタスク、分散処理が基本であるコンピュータネットワークでは、精密に連続的に転送する必要がある音楽信号には適さないためです。

ネットワーク分散処理

RAATプロトコルが連続的な音楽信号をRoon Coreから送るというのは、再生中に曲の中間でSKIPしたり、Pause、Stopをすると確認できます。DLNAネットワーク再生の場合、反応するまでしばらく時間が掛かたりリセットされてしまうが、Roonの場合はすぐに反応します。

LP、CD、そして新しい時代を開くRoonとW CORE

CDが出てきた後も高音質に対する熱望はありました。SACD、DVD-Audioがそれで、最近のコンピューターを利用した多様な高音質フォーマットも登場しています。しかし、そのどれもCDを完全に置き換えることができませんでした。様々な理由があっただろうが、決定的に音質的メリットをもたらすことができなかったのが最も大きな理由かもしれません。CDは今でも健在で、音楽を愛するオーディオファイルはまだCDにこだわっています。

しかし、W COREとRoonは単に新しく登場したデジタルソリューションで、少し流行して終わる技術ではありません。LPを代替したCDのように、新たな次世代の音源ソリューションに位置して発展すると予想します。今後、ハイエンドオーディオ市場は高周波ノイズとコンピューターネットワークの限界を克服した専用のソリューションとして急激な転機を迎えるはずで、そのスタートがW COREとRoonということです。

Roonがリリースされてから2年足らずの時期に、80以上のDACメーカーがRAATをサポートするRoon Ready認証マークを競争するように付けており、今後、高音質のハイエンドROON専用マシンを競争的にリリースする予定です。Roonから登場する専用マシン、Nucleusがその始まりを知らせています。

Roon、W CORE(専用マシン)、そしてオーディオ市場

事実、CDの登場以来、ハイエンドオーディオ市場はもはや発展せず、斜陽産業とまでされているのが現実です。CDの劣悪な音質ではハイエンドアンプ、スピーカーなどをいくら良くしても、音質的メリットを作り出すのが容易ではないからです。それで今もアナログを専門とするメーカーもあり、LPは今もなお愛され続けており、ハイエンドLPプレーヤーのメーカーは健在を越え、引き続き増加しています。

Roon、W COREは、現状を改善したのではなく、根本を変えた方式です。CD、SACD以降、コンピューターと、USB-DAC、ネットワークプレーヤーを使ったハイエンドオーディオが、Roonと専用マシンで独立できるベースが作られました。1950年代のLP音質の限界を超えるソリューションが登場したとまで言う事ができるほどです。

このような音質的メリットに、ハイエンドオーディオ市場はもちろん、コンシューマーオーディオ市場までRoonとコンピューターを置き換えるオーディオストリーミング専用機器(W CORE)市場は急激に増えて発展しており、それによってオーディオ市場の復活と新たな転機になるためです。

その先導で素晴らしいスタートがWaversaSystemsのW COREがするのです。

WSmartHub、そしてW CORE

これまで一貫してコンピューターのノイズに対する音質の悪影響を明らかにして、それを解決する製品を開発して供給してきました。USB段のノイズを除去するリチウムイオンの電源装置を世界で初めて開発し、多くの方々に高い好評を受け、WSmartHubはネットワークケーブルの高周波ノイズを除去して優れた音質向上をもたらしました。

WSmartHubとW COREの違いは、ノイズの除去ポイントの違いです。WSmartHubが既に発生したノイズを除去し、W COREはノイズ発生源でノイズを発生させないという大きな違いがあります。

W COREは最高ではなく、基本を徹底したオーディオ機器

W COREは単純に優れた最高の音質を聞かせる機器ではありません。これまでノイズの塊である一般的なパソコンを音源ソースとして使用しなければならなかった必要悪的オーディオシステムを、初めて真のオーディオグレードのレベルで作り、基本を作りだしてくれた最初の機器ということに、更に大きな意味を置くべきでしょう。

W COREとソース音源別の特性比較

それではここで、各ソース音源別のサウンドの傾向を絵に例えてみましょう。理解しやすくするために写真は大げさに表現しています。

ソース

チェロ演奏を再生するサウンドを、この写真を基準にして説明していきます。原音です。当然全ての情報が生きていて鮮やかです。ライブ原音だからです。もちろん、会場の特性や録音スタジオの変数は排除します。

CD

CDです。原本と比較すると、全体的にぼかし処理をしたように情報がたくさん消えてつぶれます。16Bit/44.1kHzというしがないデジタル的情報の限界を、まるで手でこすって消したように解像力が不足します。背景も混濁して音色(彩度)もたくさん落ち、原色(原音)とはかなり異なり、まるで図のように水で薄まりぼけたようになります。

サウンドステージは立体的ではなく平面的で、音像も2次元の平面に描かれます。マイクロダイナミクスの不足で音像周辺の表現も不足し、デジタル録音では、残響を過度に添加して風通しの良さを作る場合もあります。

ネットワーク再生/USB-DACなどのコンピューターストリーミング

コンピューターストリーミングの音源は、解像力はCDよりも高く、サウンドステージはより大きくなり、空間の広がりを作る能力にもCDより優れています。しかし、静寂な背景を作るのが難しく、全体的に騒々しくなります。一般的に音色は荒く固くなります。音像は誇張され、滲みがあり、フォーカスが正確になりません。

全体的にゲインが上がったように強い音だけ出て、アグレッシブなサウンドステージが作られます。そのため音楽のニュアンスがCDよりも無い場合もあります。

LP

アナログ(LP)です。全体的に見れば、最も原音に近い音です。ダイナミックレンジも広く、マイクロダイナミクスが優れ、倍音表現がよく出て暖かい音が出ます。音色も多彩に表現され、元の楽器の音(Timbre)に最も近く再現します。

数値的にS/N比はCDがはるかに高いが(それでCDがはるかに原音に近いと主張する人もいるが)、音楽的にはLPが優れる理由は、CDのS/N比は情報量の限界とノイズを除去し、音楽に含まれている小さな音、倍音情報も消えてしまうため音質が悪くなったものです。

最新のアナログ機器は、洗練され正確です。しかし、上述のように、LPの限界で直線を作ることができません。音像と音色がやや歪曲され、誇張されたりします。また、スクラッチによって写真に白い点と線で表現したノイズが仕方なく発生します。

W CORE(Roon)

CD以降に登場したデジタル音源ソリューションで、Roonが最もオーディオ的にアプローチしたフォーマットではないでしょうか。Roonと接続したW COREの音は、原音に最も近い音を出してくれると言えます。LPの歪みも無く、CDの解像力低下も無く、ネットワークプレーヤーのノイズも無い、W COREの音は、何よりもレコーディングされた音源情報をそのまま渡すことになります。

最も大きな違いは、マイクロダイナミクスの表現力です。ノイズに埋もれて消えかけた小さな信号が蘇り、音楽に追加され、これまでデジタルソースが表現しきれていなかった事実のサウンドステージを作ってくれます。

音像のひとつひとつまでクリアーにし、人為的な色感ではなく、自然のままの原音を再現してくれます。静寂な背景、3次元の空間感、楽器の間のスペースの存在が描かれます。何もなかったサウンドステージの上のスペースと下の空間は、高域の倍音と低域のエネルギーでいっぱいになります。

W COREの音質

最初の音で「あ~」という感嘆詞が出た?

いいえ、そうではありません。既存のネットワークプレーヤーと比べて、何か消極的で、小さくなったと感じを受けます。従来のRoonを使っている方たちは、Roonはインターフェースが楽だから使うけれど、音は「繊細で、少し力がない」という表現をします。

HiFi Clubの試聴室を訪れてくださったメンバー達は既存のネットワークプレーヤーと一般的なパソコンでRoonをブラインドで比較をすれば、ほとんどがRoonよりもネットワーク再生の方が解像力と音色がより良いと言います。さらに、W COREと比較をしても、ネットワークプレーヤーの方に手を上げる場合もあります。

しかし、詳しく聞いてみると、消極的で小さくなったのではなく、リアルに表現される事です。ネットワークプレーヤーで感じた解像力が、実際にはノイズで膨らんだ音であり、豪放で強力な音もノイズが作り出した誇張された騒々しさだった事がすぐに分かります。

W COREが聞かせてくれる音の真実

セレナ・ジョーンズの「You don't bring me flowers」で、大きな口で荒々しく豪放に歌う音は、実際にノイズによる歪みであり、W COREでは音像がノイズが無くなった部分だけ小さくなって、唇や首、声帯、胸声までその姿を全て示します。

Oscar Peterson Trio、Ray Brownの、強力かつタフに膨らませたコントラバスの音は、その音像サイズが減って澄んで、クリアーで、深く底に低域が沈みます。太い指で力強く演奏したコントラバス奏者は、実際には非常に繊細なタッチで強弱を調節しながらリズミカルに演奏するように音楽性が上がります。

Paavo Jarviのベートーベン交響曲7番2楽章で、W COREはCDは大きな筆で描いた油絵のような感じで、ネットワークプレーヤーでは過度に輝くマイクロダイナミクスだったことを、ピアニッシモからの楽器個々の音色や質感表現と倍音で音楽の真実を現します。

レベッカ・ピジョンの「スパニッシュ・ハーレム」44.1kHzと176.4kHzスタジオマスター音源での変化は劇的です。残響が少し良くなったというネットワークプレーヤーとは異なり、W COREでのコントラバスの音は突然静かに演奏されます。暖かく優しく演奏されるコントラバスです。

演奏者の指とコントラバスのボディで響き渡る低域が分離され、倍音と残響が格段に増え、一音の長さが急に長くなります。レベッカ・ピジョンのボーカルは限りなく滑らかで甘く聞こえ、窮屈さや歯擦音は全くありません。

「W COREは、これまで聞いたことがない素晴らしいサウンド」という興奮の言葉ではなく、「今まで経験したことがないサウンド。それで不慣れだった」という言葉が客観的な表現でありファクトです。

CDとは比較不可能です

CDとノイズ対策を立てていないネットワークプレーヤーの音は、実際に好みの違いです。どれが絶対的に優れているという話しはできません。多くの方々が共感しています。一般的に、CDがネットワークプレーヤーより解像力、サウンドステージは出ないが、音楽的ニュアンスが生きているからです。

しかし、W COREが作り出すRoonネットワークプレーヤーは、CDよりも優れる一次元高いサウンドが出ます。ついにCDを全ての面で凌駕するデジタルフォーマットが出たと言えます。

ノイズを除去して、微細な音楽情報も消えませんか?

CDのS/N比やアンプのT.H.Dスペックのように、オーディオはスペックそのままに評価できません。したがって、W COREが全てのノイズを除去したので「オーディオにおいてノイズフィルター類や遮蔽トランスがするように、基の情報まで歪曲したり無くしてしまったのだ」という類推も可能です。

しかし違います。アナログからノイズとデジタルのジッターの特性から理解しなければなりません。アナログのノイズは「累積」され、「増幅」され、元の信号と合わせられるが、デジタルのジッターは、時間軸が揺れるだけの「累積」で、「増幅」されない信号のエラーです。

コンピューターで発生する高周波ノイズは、アナログノイズであり、コンピューターとDAC間のデジタル通信です。コンピューターで発生した高周波ノイズは、元の信号とは全く無関係なノイズなだけです。W COREは、そのアナログ高周波ノイズだけを除去するため、デジタル信号には何の影響も与えないと言えます。

そして、デジタルノイズ「ジッター」は、RoonによってRAATプロトコルで格段に減るため、元の信号に加えたり操作するのではなく、追加されるノイズとジッターの発生を根本から起きないようにしたという表現が正しいです。

W COREの音質は、ノイズに埋もれて聞けなかった音の再発見と言えます。

表で各周波数帯域別の音色と特徴について調べてみます。

周波数範囲

帯域

説明

特徴

1〜20 Hz

サブソニック

可聴周波数以下の帯域。耳では聞こえないが、強い音の場合、圧力で感知する。

大型パイプオルガン、爆発音

20〜40 Hz

超低音

風や室内の共振、エアコンの空調音

中型パイプオルガン、ピアノ、ハープの超低音

40〜160 Hz

低音

音楽の土台を構築する周波数帯域

ドラム、ピアノ、オルガン、パーカッション、ベース、ギターなどの低音域

160〜315 Hz

重低音

低音域と中音域のクロスバンド

テナーでソプラノに至る人間の声の基音。

トランペット、クラリネット、オーボエ、プロットなどの楽器の低い音域

315〜2.5 kHz

中音

人間の聴覚で比較的敏感な帯域。電話音声など極端に音質が悪い場合にもよく聞こえる

多くの楽器の音域

2.5〜5 kHz

中高音

人間の聴覚で最も鋭敏な帯域で音の透明度や音像の定位感などを決定

ボーカルの倍音

5〜10 kHz

高音

音に華やかさを与えるのが特徴

楽器の基音の最高音は4kHz前後なので、音の華やかさと透明度に影響は与えるが、エネルギーは音楽全体のエネルギーと比較すると大きくない。

10〜20 kHz

超高音

可聴帯域で最も高い周波数帯域。 エネルギーはかなり小さい。

音楽の倍音帯。倍音を豊富に含んでいる音楽(クラシック)の場合に、この帯域を再生できるによって臨場感が変わってくる。

周波数帯域別の音色

10,000~20,000Hzに存在する楽器の倍音帯です。倍音は音楽のニュアンスを生かす非常に重要な帯域です。この倍音で空気感、空間の広がり、臨場感が生まれます。しかし、倍音の帯域は非常に小さいエネルギーなので、簡単に消滅してしまいがちです。

  • CDでは音を損失処理する方式のため、ローパスの倍音情報があまりにも不足します。
  • ネットワークプレーヤーでは、高周波ノイズ(前回の測定時2~5KHz)によって、中高音部が鮮明で華やかに聞こえるようになったものです。
  • LPが、70dBのS/N比でも、110dBのCDの音質を凌駕することは、倍音の理由もあります。
  • W COREは、ロスレスのデータを読み込み、ノイズの影響も無く、元のままの再生をするために、10,000~20,000Hz帯の情報が全て生きていて、空気感、空間感覚、臨場感はもちろん、楽器の倍音、残響、マイクロダイナミクスが全て表現され、生き生きとした音楽的サウンドをだしてくれるのです。
これがデータとファクト(Fact)です。