WCORE開発完了

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WaversaSystemsの技術を活かした画期的な機種が一年あまりの開発期間を経て、ついに開発が完了しました。世界初、世界唯一といえる本格的なハイエンドオーディオ用ROON専用機、「W CORE」です。

ROON

W COREを説明する前にROONを説明しなければなりません。ROONはパソコンで動作するネットワークプレーヤー用ソフトウェアで、この数年で多くのオーディオファイルの注目を集めています。ROONはMeridian Sooloosの開発者が設立したROON Labsで開発した再生専用のソフトウェアで、優れた音質が評価され、70以上と多くのハイエンドDACメーカーらが”ROON Ready”という認証マークをつけてサポートしています。

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▲ROON

ROONは一般的なパソコン(Windows、MAC OS、Linux)、NAS(QNAP、シノロジー)のソフトウェアと、タブレットやスマートフォン(iOS、android)かパソコンで操作するシステムです。ROONが特別な理由は、独自の曲分析と処理で、優れたインターフェースに加えて、オーディオ専用に開発されたデジタル技術です。従来のUSB-DACやNetwork Playの場合、従来のコンピューター通信用として開発された標準規格に無理やりに合わせて動作させ、ROONでは連続的に音を再生しなければならないオーディオの特性に合わせて最適化した開発されています。

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▲一般的なネットワーク再生とROON RAAT再生の違い

オーディオ用に使用されるUSB 2.0やDLNAを使うネットワークプレーヤーの場合、パケット単位でランダム方式のコンピューター通信を利用するため、一般的なデータ通信には問題はないが、逐次連続的に音源を再生しなければならないオーディオ再生では多くのジッターを誘発し、高スペックの音質的メリットを活かせずにいます。それに比べてROONは、独自のデータ処理と通信プロトコルで音源を非常に細かく区切ってDACに連続的にPCM Rowデータを送ることで、画期的な音質改善をもたらしました。

 

W CORE

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W COREはLinuxを使用したROON専用コンピューターです。W COREに世界初、世界唯一のタイトルを付けた理由は、オーディオの最大の敵である「ノイズ」を劇的に無くした特別な専用機であるからです。

24Bit/96kHzの高音質音源が通常のCD(16Bit/44.1kHz)よりも良く聞こえない重要な原因です。理論的には24Bit/96kHz音源はCDより1000倍以上優れています。まるで85インチUHDテレビと21インチで見るDVD画質の差があるはずなのに、実際はそうでない理由は、コンピューターやネットワーク機器で発生するノイズが原因です。

W COREの核は、リニアパワーとリチウムイオンバッテリーです。ネットワーク再生のためにはコンピューターやNASが必要です。コンピューターやネットワーク機器は、オーディオの観点から見れば高周波発振器です。高クロックCPU、GPU、FANとSMPS電源で大きなノイズが発生します。

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このようなノイズを除去するために、バッテリー電源やWaversaSystemsのWSmartHubなどが使われています。しかし、コンピュータ本体に手を出すのは難しかったのが、W COREでこれを実現しました。

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アルミニウムシャシーを利用して発熱とシールドを実現し、Linuxカーネルの段階でGPUやUSB等の各種I/Oデバイスを排除してノイズが発生する可能性のある全ての要素を最小限に抑え、マザーボードのSMPSで発生せざるをえないノイズはリニア電源部を2箇所に分離(マザーボード用用、リチウムイオンバッテリー充電用)、Ethernetポートバッテリー電源駆動で、コンピューターのマザーボードで発生するノイズの外部放出を根本的に遮断しました。

現在、W COREのハードウェア面の性能や音質を引き続き分析中で、オシロスコープで測定した一般的なパソコンとW COREから発生するノイズの測定の様子です。

一般的なノートパソコンの平常時に発生するノイズ
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パソコンでROONなどプログラムを使用すると、CPUの使用量が上がってSMPSなどから多大なノイズが発生

一般的なパソコンのノイズは、実際に想像を絶するほど出ます。このようなノイズは、デジタル的にジッターが発生するのも問題だが、このような高周波ノイズがそのままDACに流入し、アナログ高周波ノイズで増幅すると言う事です。それで一般的なネットワークプレイヤーがCDよりも情報量は多くても、音が硬く粗い重大な原因です。

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W COREの電源を入れる前のノイズ
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W CORE動作時のノイズ測定

ノイズがほとんど無く、プログラムの動作による影響も見られず、非常にクリーンで安定したデータ信号が処理されます。

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W COREは全てのノイズが遮断され、電源コードとEthernetポートとの信号は全てのノイズが消え、純粋なデータのみが出ることになります。

W COREの音質的特性は、一言で「不思議」と思える程の新しい音を聞かせてくれます。単に、これまで聞こえなかった音が聞こえるというお決まりの表現では足りず、まるで新しくレコーディングされた曲を聴く次元の改善です。このような変化が既にテストで得られており、一般試聴会が近日行われます。