WDAC3C:[3]WAP(Waversa Audio Processor)技術

16Bit/44.1kHzのデジタル信号は、ジッターエラー、量子化(Quantization)エラー、サンプリングエラーなど、元のアナログ信号を完璧に復元できないと、既に知られている事実です。
このためオーディオ機器は、アップサンプリングやハイレゾ音源などの方法で音質改善を追求しています。

WaversaSystems WDAC3C

サンプリングによる歪み

一般的にアップサンプリングは、FIRフィルタ(Finite Impulse Response、定形インパルス応答フィルタ)を使います。アップサンプリング過程でInterpolation(補間)して音質補正するが、FIR Interpolationは数学的な計算で、デジタルの点と点の間を推定して埋める方法です。
Sabre ES90x8系の場合、このようなFIRフィルタが基本的に内蔵されており、DACメーカーは簡単にアップサンプリングを行うことができます。しかし、不正確に作られたアップサンプリングの場合、音が細くなり、アップサンプリング機能をOFFにして聞く方が、より良く聞こえる場合が多いという事が、それを反証しています。

WaversaSystemsはDAチップに含まれている基本的なFIRフィルタを使わず、独自に開発したWAPを使っています。WAPは多数の独自開発したFIRフィルタとIIRフィルタ(Infinite Impulse Response Filter、無限インパルス応答フィルタ)などが多段構造で設計されており、高解像度のアップサンプリングを行います。この高解像度でアップサンプリングされた信号を、数千回の反復計算によって処理される最先端のソース推定アルゴリズムでデジタルエラーを削減し、元のアナログ信号と可能な限り同一の波形を作成します。これがWAPの役割です。

WAP(Waversa Audio Processor)

  • ジッター発生率が大幅に低く、タイミングが正確なハードウェア方式
  • デジタル入力からプロセッサまで独自開発のソリューション
  • 最適化された経路の全信号を掌握するDual WAP
  • 信号経路で一元化されたクロック管理
  • Quantization Error(量子化誤差)を最小にする技術
  • 32Bit 1.5MHzに及ぶ膨大な情報を処理
  • 医療技術の応用による最高レベルの信号復元アルゴリズム
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解像度とサンプリングレートによる歪みとWAP

独自設計、最高レベルのオーディオプロセッサ、WAP(Waversa Audio Processor)

数あるDACメーカーでも、デジタルプロセッサを独自に開発するメーカーは極めてまれです。
デジタルプロセッサの開発は、デジタル信号システムのための重要な理解と知識を要し、開発するだけでも困難で、ほとんどDACメーカーは、DACチップに内蔵されたDSPを使うか、市販のモジュールを使っています。
しかし、CHORD、DCS、MSBなどに代表されるいくつかのハイエンドDACメーカーは、音質を最優先に考え、デジタルプロセッサを独自に設計しています。

WDAC3CもWaversaSystems独自設計のデジタルプロセッサを搭載しています。
WaversaSystemsのデジタルプロセッサは、ソフトウェア方式のデジタル処理ではなく、ハードウェアで処理するため、シンプルで最適化されたパスで同時に処理されます。
その成果は、エラーが発生する要素も少なく、オーディオ信号のタイミングもより正確に処理されます。

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ソフトウェア処理方式は、処理が順次で複雑なため、エラーが発生する要素があります。
これに対して、ハードウェア処理方式は、信号処理が同時に一度行われるので、ジッターが発生する余地がなく、オーディオ信号のタイミングが正確に一致します。

モジュラー設計 VS 独自開発の信号経路システム

ほとんどDACメーカーはモジュール化されたDACコンポーネントを個別に手配し組み合わせて生産しています。
その理由は、市販のチップを使用すれば開発も生産も容易なためです。
そのため、独自の信号システムを備えたDACメーカーは数える程しかなく、それらのブランドのDACは1万ドル(100万円)以上の価格で販売されています。

WaversaSystems WDAC3C

WDAC3CはWaversaSystemsで独自に開発した信号経路システム仕様です。
独自開発のUSB入力回路、ネットワークレンダラー、デジタルプロセッサとDACまで全ての信号処理を最適化しており、デジタルプロセッサ(WAP)で一本化されたクロックシステムで精巧に制御し動作します。
この方法は、市販のモジュールを使う方法と比べて、エラーが発生する確率が低く、安定性が高く、理想的なデジタル信号処理が可能です。

全ての信号を掌握するDual WAP

処理速度を飛躍的に高め、信号処理を効率的に管理するために、WAPをデュアルに配置しました。
最初のWAP(P1)は、全ての入力信号を処理し、第二のWAP(P2)は、P1で処理された信号をI2Sで受け取り、サンプリングレート別のクロックで信号を復号する役割のみを担当します。
このように、デジタルプロセッサごとに固有の役割を分担することで、信号の干渉を最小限に抑え、より精巧なクロック管理がされ、デジタル信号の整合性を損なわない正確な信号によって音質的メリットが得られます。

WaversaSystems WDAC3C

これらの特徴を持つWAPを搭載する機器のハードウェア的な特徴、

WAPの核心は「信号復元」にあります。

32Bit 1.5 MHz、膨大な情報を処理

WDAC3Cは、一般的なES9038に内蔵されたFIRを使う方法ではなく、独自に開発したロジックによる複数段のFIRを使用し、高解像度にアップサンプリングを行います。

その技術の核心はWAPに含まれており、今回新たに開発したWAPは、処理できるデータ量が膨大に増加しました。
現行のWAPは、24Bit/368kHzの内部信号処理で、新たなWAPでは、32Bit 1.5MHzでのデータ処理が可能なアップグレードに成功しました。
16Bitでは65,532個のデジタル信号処理が行われ、32Bitでは40億個のデジタル信号になり、信号処理の精巧度が飛躍的に上昇します。
このおかげで、よりアナログに近いデジタル信号を生成することができるようになり、後に続くデジタル復元技術の精度も高くなりました。

WaversaSystems WDAC3C

簡単に例えれば、32Bit 1.5 MHz に改良された内部処理速度は、DVDの画質から、4K画質に変えたようなアップグレードに似ています。
これにより表現できるディテールとダイナミックレンジが飛躍的に上昇します。

WAPはステップが上がるほどに自然なサウンドへ

WAPの信号復元アルゴリズム技術は、演算精度の数値を引き上げるほど精巧度も向上します。
これはWAPのLevelで管理表記しています。WDAC1はWAP 1段階、WDAC2は3段階、WDAC3は5段階で、WDAC3Cでは9段階になります。

WaversaSystems WDAC3C

このWAPは、デジタル段階で処理する演算で、機器間の接続によってレベルをアップできます。
WCOREとWRouterはWAPレベル3で、WAPレベルが9のWDAC3Cに接続すると、合計でWAPレベルは15まで引き上げることができます。
WAPレベルが上がるほど単位時間ほとの処理がより精巧になり、音像とディテールが向上します。
そして、楽器の音色とサウンドの傾向も柔軟で自然で聴きやすくなります。

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