WDAC3C:[5]ネットワークレンダラーボードとWNDRプロトコル

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WDAC3Cはどの観点から見ても魅力的な価値を持ったDACです。
今回はその中でもソース機として重要な機能になる、「ネットワークプレーヤー」としての価値を確認します。

ネットワークプレーヤーは、簡単な操作、音源管理の利便性、高品質音源サービスの利用、オンラインストリーミングサービスの膨大な音源など、さまざまな面でメリットがあります。
WDAC3Cは、これらのネットワークプレーヤー機能を搭載しており、基本的なDLNAと最新のネットワーク・プラットフォームであるROONはもちろん、他のDACには無いWaversaSystems独自のノイズ低減プロトコルであるWNDRもサポートしており、その価値は更に高まります。

WDAC3Cで使用可能なネットワークプレイ方式(プロトコル)

  • DLNA:基本的なネットワーク再生プロトコル(様々なストリーミングサービスがサポート)
  • Airplay:アップルのプロトコル、iOS製品との互換性をサポート
  • RAAT:Roon Ready DAC
  • WNDR:WaversaSystems専用プロトコル
WaversaSystems+Roon
▲WaversaSystemsのRoon Ready リスト(WDAC3Cも追加予定)

ネットワークプレイとして隠された価値

WaversaSystems WDAC3C
▲WDAC3Cに搭載されているレンダラーボード

WaversaSystems独自設計のネットワークレンダラーボード

コンピュータネットワークを利用するネットワークプレーヤーの特性上、DACは、これまでのCDトランスポートやアナログ機器には無かった数多くの高周波ノイズにさらされ、音質的悪影響を受けています。
これらのノイズを最小限に抑えるため、WaversaSystemsでは、ネットワーク レンダラーボードを独自に開発、生産してきました。

ネットワークプレーヤーでレンダラーボードが重要な理由は、信号の入口であるネットワークレンダラーボードから多くのノイズ流入が発生し、ハイエンド音質のための設計ではなく、一般的な標準で設計されたネットワークレンダラーボードは、それ自体でもノイズを多く発生するためです。

WaversaSystemsのネットワークレンダラーボードは、LANのポート、またはUSBのポートにノイズフィルタを適用し、瞬間的に高速で動作し、発生するノイズを最小限に抑えるための処理速度を制限するようにも設計し、それ自体のノイズが発生しないようにする機能まで持っています。
オーディオで高速に動作することは欠点を増やしてしまうため、適切な速さで動作させる事が効果的です。

WaversaSystems WDAC3C
ハイエンドメーカーC社が搭載しているレンダラーモジュール

ネットワークのデータ信号を受けて、復元して再生するには、何よりも質が高く正確なデジタル設計技術が要求されます。ネットワーク上の音楽信号と同時に存在して同じように送信される各種ノイズをフィルタリングする技術と、音源信号に載っている微細なデータを保護し、ネットワーク及びデジタル、そしてアナログの併せ持つ膨大な要素の技術力が、バランスよく高い完成度で設計製作されなければならないためです。

そのために、ほとんどのネットワークプレーヤーが技術力の不足と、更に製造コストの負担で市販のモジュール型レンダラーボードを使っているのが実情であり、MSBなどごく一部のハイエンドメーカーのみが独自のレンダラーボードを搭載しており、その他ほとんどのハイエンドメーカーは、モジュールのレンダラーを使っています。独自に設計されたレンダラーボードは、メーカーの高い技術レベルの証しです。

WaversaSystems WDAC3C
WaversaSystems独自設計のWDAC3Cレンダラーボード (画像は開発中のもの)

WaversaSystems Network Renderer board

  • ノイズフリー設計(外部ノイズの遮断、自身ののノイズ発生最小化)
  • 最適化されたパス、優れた安定性と音質的メリット
  • Webブラウザで簡単設定
  • 音質改善や安定性向上のアップデートとアップグレード
  • リモートサポートによるシステムチェックが可能
  • 専用プロトコルによる音質向上と多様な機能付与が可能

WDAC3Cのレンダラーボードは、さまざまなネットワークプロトコル(DLNA、RAAT、Airplay、WNDR)に対応し、WaversaSystemsの信号伝送プロセッサWAPで最高の音質を実現できるよう、音源データを損失せずに伝達する重要な役割を果たしてします。
独自設計によりボトルネックと変換ステップを最小化し、最適化されたパスで安定性と音質的メリットを得ています。

WaversaSystems WDAC3C

独自に設計されたレンダラーボードは音質的なメリットも存在するが、様々な機能的な利点も備えています。
Webページによる設定が可能で、アップデート、アップグレードも誰でも簡単に行えます。

WaversaSystems WDAC3C

WNDR(WaversaSystems専用プロトコル)

  • バッファリングのない連続した信号処理に最適化された伝送方式
  • ノイズに強い耐性を備えたプロトコル
  • 専用経路による変換プロセスのないプロトコル
  • 相互接続によるWAPレベル上昇(音質向上)

WNDRはWaversaSystemsが独自開発したプロトコルで、前述のネットワークレンダラーがネットワークオーディオのためのWDAC3Cのハードウェア的な利点とし、WNDRはソフトウェア的な優れた音質的メリットがあります。
WNDRはバッファリングがほとんどない、純粋な音楽の転送専用プロトコルで信号伝送時のノイズがほとんどなく、音質的歪みが発生しない特別な利点を持つプロトコルです。

WNDRROON一般的なネットワークプレイ
プロトコルWNDRRAATDLNA
プロトコルの使用オーディオ専用オーディオ専用家電製品通信用
信号処理連続した信号前送信(バッファNo.)+ノイズ除去バッファリング余分なバッファリング
互換性DLNA、Airplayとの互換性単独プロトコル単独プロトコル

一般的に広く使われているDLNAを利用したネットワークのストリーミングの最大の問題は、標準規格が連続オーディオのストリーミングを全く考慮せず、単にパケット単位のデータ伝送のためだけの規格ということです。
この伝送方式は、信号伝送時のバッファリング過程でノイズが発生してしまい、音質的に非常に荒れてしまいます。※CDとDLNA再生を比較して、CDより音質が良くない場合がある原因です

WNDRは、これらの問題を解決するためにWaversaSystemsが独自に開発したプロトコルで、通信上に現れる遅延を最小限に抑え、優れたノイズ耐性まで備えるように開発しました。また、WNDR方式は、専用のプロトコルなのでプロトコル間の変換過程が必要無く、音質を向上させることができます。更に、WNDRは他のプロトコルと比べても、より発展した内容のプロトコルでノイズに強い耐性を備えています。

Network伝送方式によるノイズ発生

ネットワークプロトコルでどのようにノイズが発生するかと反論もあります。
一般的な共有ネットワーク上では、データがDedicate(独占的)に伝送されないので、パケット単位で共用ネットワーク上で移動し、そのパケット単位のデータをバッファリングする方式を使っています。このバッファリングしたデータを読み込む過程でノイズが誘発されます。

WaversaSystems WDAC3C
WaversaSystems WDAC3C
WNDRプロトコルの動作

図のようにバッファされたデータを読み取る場合、レンダラーボードなどでデータを読み取り、送信する処理が断続的に発生し、それによって電気的ノイズが発生します。
バッファリングせずに、連続的な情報を安定的に転送することが、今後のコア技術であり、メディアの統合により、通信とも並行する傾向であるため、バッファリングせず安定してクロック同期をする技術がWNDRであり、これは音質的に大きな利点になります。

バッファリングの有無はネットワークケーブルを抜いてみれば判ります。
DLNAの場合、音楽が30秒以上続いて再生され、ROON RAATの場合も数秒間の音楽再生が続きます。これはバッファリングされた音楽データが再生されているということです。
しかしWNDRの場合は、ネットワークケーブルを抜いた瞬間とほぼ同時に音楽が途切れてしまいます。バッファリングをしないためです。

WaversaSystems WDAC3C

WaversaSystemsのDACで動作するWNDRは、独自の音楽データ転送プロトコルで動作する世界で唯一の製品です。
WNDRは全ての機器が統合された時に相乗効果が発生し、WAPと結合し、更に優れた音質を得られます。
図のようにWCORE、WRouter、WDAC3Cの全てがWNDRで接続されると、明確な音質的メリットを持つようになります。それに加えてWAPレベルまで高まり、次元の高まるより高いハイエンド音質を実現、完成されます。